

益子林業のブログ
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化粧柱 その2 2025.08.20
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とちぎ八溝杉を製材・販売する益子林業です。
先日参議院選挙が行われ、その争点に物価高(インフレ)に関することがあったと思います。
私たちのフィールドである住宅建築業界も、その影響を大きく受けており、この長いトンネルの出口が未だに見えない状況です。
そもそも、生産人口が激減し、空き家が増え続けるマーケットの中で出口を期待する方が間違いなのかもと思ってしまう今日この頃です。
また、4号特例に関する法改正により、予算の優先順位が明確になり、太古の昔から変わることなく受け継がれてきたデザインの意匠性を後回しにせざるを得ない予算の物件も増えてくるのでしょうか。
そもそも素敵なデザインとは、国や人によって様々だと思いますが、今まで益子林業が関わってきた木のある空間をデザインする建築家には、是非ともチャレンジし続けて頂きたいと思います。
そもそも、予算が潤沢な物件に関しては問題ないのでしょうが、ギリギリの予算で木のある空間に住みたいという施主の切ない思いに応えるためには、化粧材に関して寸法を決めない柔軟な設計(スタンス)がお勧めです。
なぜなら・・・造作材製材工場にはあるんです・・・色々な掘り出し物が!!
例えば、今回ご紹介するのはロータリー加工した直径120㎜の化粧柱です。
この柱は長さ3mのご注文で作ったのですが、後に長さ4mへと設計変更があり使われなくなってしまった杉の良材です。
他の物件で使うとのことで返品を受け入れましたが、雰囲気的には何となく忘れられているような・・・
という訳で、施主の切ない夢を叶えるための掘り出しものとしてご提案させて頂きます。
もちろん仕様が決まったご注文にはきっちりお応えしていきますが、上記の例のように「何か掘り出いものはないですか?」と聞かれれば、色々出てくるものです。
ですから、予算の限られた施主にも事情を説明の上ご相談いただければ、色々なご提案をさせて頂きます。
今回は話の流れで化粧柱をご紹介しましたが、床板や羽目板、造作材の掘り出しものもございます。
くれぐれも施主の切ない希望にお応えするための掘り出しものなので、ご理解下さい。